前から疑問だった、なぜ陰謀論に騙される人が多いのかということを分析した本。「賢い人ほど騙される」

私は、自分の周りやネット言論などで、色々な陰謀論を本気で信じて唱える人がこんなに多いと言うことについて、昔から疑問を持っていました。
そして、陰謀論を分析についての本を何冊か読んだのですが、その中で最も分かりやすかったのがこの本です。
私たち人間を色々な思考の癖や、バイアスやストーリー性などを交えて、なぜ3分の1とか半分ぐらいの人達がすぐに陰謀論にハマってしまうのかということを事細かに分析しています。
また陰謀論にハマりやすい人とハマりにくい人の違いみたいなものも随分細かく分析していますので、そこがとても参考になりました。
元々最初から他人に懐疑的であったり、何かこれまで不当な扱いを受けたことがある人は陰謀論にはまりやすく、人を信じることで特に痛い目に合わなかったり、不当な扱いを一生の間に誰もはうけるものですが、それが受けていたとしても大きなトラウマにはなってない人はそれほど陰謀論はまらないそうです。
ケネディ暗殺事件など、アメリカの話が多くてちょっと事例は読みづらく、また翻訳もちょっと漢字が多くて硬くてそれほど良いとは思わないのですが、それでもある程度多少苦労をしても読む価値があると思いますので、陰謀論にハマってしまう人達の謎をときたい人は、ぜひ読んでみてください。