ミスリーディングなタイトル「M字カーブほぼ解消」、2/23日経新聞。数値は解消しているかもしれないが、まだまだ無意識の差別は根強い。

www.nikkei.com

 この日経新聞記事、M字カーブ、ほぼ解消、といいますが、まだまだ女性就労の問題は解消されていません。保育所の問題もあるし、管理職にはなりづらいし、少子化はあるし、ほぼ解消と書かれると、問題がなくなったように見えて、タイトルがミスリーディングです。

記事の内容は有料会員しか見えませんが、要は、M字の原因となっていた20代後半から30代前半の女性の就業率が他の世代と変わらなくなったことを示して、ほぼ解消、と言っています。

企業が働く女性の受け入れ態勢を整えたことは本当にいいことだと思いますが、それでも、欧米も、日本も、まだ「無意識の差別」といわれる、見えない差別は続いています。

見えない男女差別の実証研究については、シカゴ大学の山口先生が下記の本「働き方の男女不平等」に詳しくまとめています。平等に扱っているつもりで、根強い文化や制度的な差別、あるいはそもそも女性に不利な職業選択や評価制度で、能力以上の格差があるという研究です。

 Amazon.co.jp: 働き方の男女不平等 理論と実証分析 eBook: 山口一男: Kindleストア

まさしく、今回の日経新聞のタイトルも、こういった無意識の差別が影響しいてるのではないかと思います。タイトルをつけたのが、女性か、男性か、知りたいところです。