カタン戦略論その8。初期配置と生産量のバランス。そして、3番目の開拓地をどこにもっていくか。

SNSなどの反応で一部にファンがいることがわかったので、いい気になって、カタンの戦略論を続けます。私よりカタンが強い人はたくさんいますが、細かい戦略をあまり具体的に言語化してる人は少ないということらしいので、言語化については一日の長がありますから、時間があるときに少しずつまとめていきます。

今回のテーマは、初期配置について、生産量と資源バランスをどのように考えるかです。

私は赤で、初期配置順が最初と最後でした。なので、このボードのどこでも最初に取れたのですが、このボード、すごくここだーーー、という場所がありません。

なぜなら、4つある6と8が、3枚がレンガ、1枚が麦に行ってしまっていて、鉄と麦と木が出づらいボードで、初期配置が難しいのです。

さらに、8のレンガは僻地にあるし、羊も場所がバラけているので、レンガ港や羊港の戦法が取りづらい。

そこで、とりあえず、最初の開拓地は麦と鉄が両方取れる土地であり、そこそこ生産力の高い左下の

9麦-10鉄-6レンガ

にするのか、出づらい鉄を重視して

5鉄-10鉄-8羊

にするのかの2択になります。

この2箇所は生産量はどちらも同じ、12/36です。ただ、何が違うかと言うと、

4/36の麦、3/36の鉄、5/36のレンガ

7/36の鉄、5/36の羊

という組み合わせで、後者だと麦がまったくとれません。しかも、ここの9の麦をとらないと、あとの麦は4、4、2ですから、どんなにいいところをとっても、麦の生産量はたかが知れています。

なので、私は鉄の生産力をあきらめて、

9麦-10鉄-6レンガ

 を取りました。そして案の定、二番手の青は

5鉄-10鉄-8羊

 を取りに行きました。

そして2周め、ライバルとなりそうな青は、鉄に対する麦不足を補うため

4麦-2麦-6レンガ

をとりました。ここは9/36の生産量で、

4/36の麦、5/36のレンガ

になります。

私は左上の

11木-3羊-4麦

をとりましたので、ここは8/36で

2/36の木、2/36の羊、4/36の麦

になります。

合計すると、青の方が1/36だけ、生産量が高く有利ですが、

青の合成生産量が

7/36の鉄、4/36の麦、5/36の羊、5/36のレンガ、合計 21/36で、

私の合計生産量が

3/36の鉄、7/36の麦、3/36の羊、5/36のレンガ、2/36の木、合計20/36

なって、麦と木に少しバランスを動かしています。

しかも、初期配置の2個目の開拓地は最初から3枚もらえますので、このときに出づらい羊と木を1枚ずつもらってからスタートなので、そこまで大きな差はありません。

そして、実際の結果を見ますと、私は赤のプレーヤーで63枚しか取れていませんが、バランスがいいので手元に抱え込まなくてすむので盗賊の被害が少なくなりますが、青のプレーヤーはせっかくいろいろな資源が出ても、麦が足りなかったり、木がなかったりして、手元にカードが滞留しがちになり、盗賊に盗まれることが多くなってしまいます。

特に、自分の配置でコンスタントに麦が出ないのはカタン上、命取りです。鉄だけ何枚もあっても、麦がないと鉄は一切役に立たないのですが、たとえ鉄は1枚でも、麦1枚と羊1枚があれば発展が引けるので、手元に鉄を滞留させなくていいからです。

あと、青は木が出ないので、次の展開に苦労したようです。最初に取った開拓地は簡単に都市化出来ましたが、なかなか道も作れないし、開拓地も作れなかった様子がボードの終了時にわかります。

また、今回の私の配置だと木と羊が取りづらいため、港が必須なのですが、最初の開拓地から3-1と麦港が近いことを確認し、また、2番めの開拓地は、8-4というそこそこいい2番めの開拓地がほぼ取れることがわかっていたので、生産量の多少の差は吸収できると判断しました。

まぁ、ボードごとにいろいろなバランスを考えなければいけないのが、カタンの楽しいところです。